Q. ペダルの回転が左右違う感じがする。手でまわすと球あたりを感じる。

A.

弊社製品のベアリングの機構については大きく分けて「カップ&コーンベアリング」と「シールドベアリング&ブッシュ」、「トリプルシールドベアリング」、「最高級回転性能シールドベアリング」の4つがございます。

カップ&コーンベアリング

回転具合はペタルの組立時の調整で、製品毎に若干の個体差が生じる可能性はございますが、ガタ付きが無く、かつかすかにベアリングの球当たりが感じられる様、弊社の検査基準で定めております。
左右で若干の誤差がある可能性はございますが、製品は人の手でひとつひとつ検品をして、この範囲に収めて出荷しておりますのでご安心ください。

理想的な調整具合はガタがゼロで、球当たりが感じられない状態ではありますが、この状態ではペタル内でのベアリング球の位置にやや遊びがある為、偏磨耗が生じ易く、頻繁な調整を必要とします。

そこで弊社では再調整までの期間の延長を図るべく、球がややきつめに当たる様に
調整した上で出荷しております。(この当たり具合を「予圧」といいます)

未使用品を手で回転させるとコリコリとした球当たりを感じられるかと存じますが、足で回して感じられなければ実用上、問題はありません。
しばらくご使用いただき、初期の「馴染み」が出ればなめらかに回る様になります。

足でも回せないほど抵抗が強い、ごろつき感が大きい状態でしたら点検・調整が必要と思われます。
お近くのプロショップにご相談ください。

シールドベアリング&ブッシュ

キャップ側にはシールドベアリング、クランク側にはブッシュを採用した構造です。
ブッシュはグリスを介して軸と常に滑り合うため、一定の摩擦が発生します。
回転性能はやや劣りますが、その分ペダルを薄く軽量に設計できるというメリットがあります。

トリプルシールドベアリング

使用開始時から、なめらかな回転性能となるのが特徴です。
ただしメンテナンスフリーとなりますので、調整することはできません。
回転具合やガタの具合などは使用しているシールドベアリングの状態に依存しております。
手で感じるわずかなラジアル方向(踏み方向)のガタはベアリングの内部隙間によるものであり、これは必要な冗長性として設計されています。
その内部隙間にもわずかな個体差がありますが、すべて許容範囲内の仕様として出荷しております。

最高級回転性能シールドベアリング

熟練した限られた人間が、ひとつひとつ手組みで組立と調整を行う。
0.03mmから0.2mmまでの数種の極薄スペーサーを使い分けて、製品ごとのわずかなガタを調整。
回転の滑らかさやガタの少なさは、最高水準の検査基準によって厳しく管理しており、すべて許容範囲内の仕様として出荷しております。